*この情報は2023/11/7時点の情報に基づき記載しています。
・国庫金送金通知書を受け取った方
こんにちは、税理士の岩本隆一です。
今回のお話は、
国庫金送金通知書
についてのお話です。
国庫金送金通知書とは
国庫金送金通知書とは、国税や地方税で還付がある場合に、申告時において還付口座を申告(登録)していないときに、税務署などから送られてくる書類です。
地方税の場合には国庫金送金通知書と言わずに名称が違うことがあります。神奈川県では、県税過誤納金等支払請求書兼領収証といいます。(参考:神奈川県)
国庫金送金通知書を受け取った場合には、国税では郵便局(ゆうちょ銀行)で還付金の受け取りの手続きを行うことになります。(参考:国税庁)
地方税では自治体によって還付金を受け取ることができる金融機関が異なるので注意してください。ちなみに神奈川県では横浜銀行でしか受け取ることはできません(参考:神奈川県)
国税の還付手続きで必要な書類は下記の通りです。
個人・法人 | 手続きする人 | 書類 |
---|---|---|
個人(所得税・消費税など) | 本人 | 国庫金送金通知書 |
(本人の)身分証 | ||
他人 | 国庫金送金通知書 | |
(手続きする人の)身分証 | ||
法人(法人税・消費税など) | - | 国庫金送金通知書 |
(手続きする人の)身分証 | ||
(法人の)印鑑登録証明書など*¹ |
*¹ 印鑑登録証明書は発行から6ヶ月以内のものに限ります。(参考:日本郵政グループ)
法人と個人でも他の人に手続きを依頼する場合には、国庫金送金通知書の裏にある委任(代理人)欄に各項目を記載してください。
地方税の場合には自治体によって書類が異なりますのでご留意ください。基本的には国庫金送金通知書、身分証、(法人の場合には)印鑑登録証明書があれば足りると思います。
事例
所得税(自分で還付手続き)
Aさんは自身で納付書を作成して納付を行った。
後日、税務署から国庫金送金通知書が送られてきて、所得税を誤って多く納付してしまったことが発覚した。
Aさんは国庫金送金通知書と運転免許証を持参して郵便局(ゆうちょ銀行)の窓口に出向き、還付金を受け取った。
所得税(代理人が還付手続き)
Bさんは自身で納付書を作成して納付を行った。
後日、税務署から国庫金送金通知書が送られてきて、所得税を誤って多く納付してしまったことが発覚した。
Bさんは国庫金送金通知書を受け取った際に入院しており、配偶者であるCさんに還付の手続きを依頼した。
Bさんは国庫金送金通知書の裏の委任状の欄に、Bさんの住所・Bさんの名前・委任者であるCさんの名前を記載して、実印を押印した。
CさんはCさんの運転免許書、Bさんの印鑑登録証明書及び国庫金送金通知書を持参して郵便局(ゆうちょ銀行)の窓口に出向き、還付金を受け取った。
法人税
D社は自社で納付書を作成して納付を行った。
後日、税務署から国庫金送金通知書が送られてきて、法人税を誤って多く納付してしまったことが発覚した。
D社の代表であるEさんは国庫金送金通知書の裏の委任状の欄に、Dさんの本店所在地・Dさんの名前・手続きを行うであるEさんの名前を記載して、代表者印を押印した。
EさんはEさんの運転免許書、D社の印鑑登録証明書及び国庫金送金通知書を持参して郵便局(ゆうちょ銀行)の窓口に出向き、還付金を受け取った。
まとめ
今回は国庫金送金通知書についてお話しました。
ポイントは下記の通りです。
・国庫金送金通知書は還付金を受け取る書類
・国庫金送金通知書は国税は郵便局(ゆうちょ銀行)、地方税は自治体が指定する金融機関でしか受け取ることができない。
・還付金を受け取るためには、身分証や(法人の場合には法人の)印鑑登録証明書も持参しよう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。