*この情報は2023/11/02時点の情報に基づき記載しています。
・インボイスに対応するためにシステム導入や販路開拓を行う方
こんにちは、税理士の岩本隆一です。
今回は
インボイス対応補助金
に関するお話です。
インボイスに対応するための補助金には
IT導入補助金
と
小規模事業者持続化補助金
の2つがあります。
そもそもインボイスとは
インボイスとは、請求書や領収書など顧客に交付する書類で、所定の事項を記載した書類です。
インボイスに記載する所定の事項は下記の通りです。
・インボイス発行事業者の氏名や登録番号
・取引年月日
・取引内容
・軽減税率の対象品目である旨
・税率ごとに区分して合計した対価の額と適用税率
・消費税額
・インボイスをもらう事業者の氏名
インボイスを発行することで、顧客がインボイスに係る取引については仕入税額控除をすることができます。(仕入税額控除とは、納付する消費税から仕入や経費に係る消費税を引くことができる制度です。詳しくはこちらをご参照ください。)
インボイス発行事業者は、インボイスを発行するときはこの事項をすべて記載しないといけません。
インボイスに正しく記載していない場合には、インボイスとしては認められず、顧客が仕入税額控除をできなくなります。
裏返せば、インボイスをもらった顧客は、もらったインボイスについて記載事項が正しく記載しているか確認しないといけないわけです。
補助金がある理由
なぜインボイスに対応するための補助金があるのでしょうか。
その理由はインボイスに対応するために、システムや経理環境を整備する必要があるからです。
先述の通りインボイスに記載しないといけない事項があります。
例えば、登録番号については、請求書などには今まで記載していなかった項目です。
新たに追加しないといけませんよね。
新たに項目を追加するということはシステムを改修したり、経理環境を整備しなおす必要があります。
システムや経理環境を整備にはお金が必要となります。
そのお金を一部負担するために補助金があるわけですね。
IT導入補助金
まずはIT導入補助金について説明します。
IT導入補助金では、インボイスに対応に関するソフトウェアに加えて、PCなどのハードウェアも支援してくれます。
具体的には下記の表の通りです。(出典:中小企業庁)
最大で350万円の補助を受けることができます。
現時点では、最終的な申請期限は下記の通りです。
商流一括インボイス対応類型 2023年11月27日(5次締切分)
デジタル化基盤導入類型 2023年11月13日(12次締切分)
詳しくはこちらのページ(IT導入補助金事務局)をご確認ください。
小規模事業者持続化補助金
次に小規模事業者持続化補助金についてです。
小規模事業者持続化補助金は、販路開拓等の費用を支援してもらえます。
そして、インボイス転換事業者(免税事業者からインボイス発行事業者に転換する事業者)については、補助上限を一律に50万円上乗せしてもらえます。(出典:中小企業庁)
現時点では、申請期限は2023年12月5日(第14回)です。
詳しくはこちらのページ(外部ページ)をご確認ください。
まとめ
今回はインボイス対応補助金について説明しました。
・インボイスに対応するためにシステム等導入するなら、補助金を活かしたほうがいい
・IT導入補助金はソフトウェアやハードウェアの導入を支援
・小規模事業者持続化補助金は販路開拓を支援
最後までお読みいただきましてありがとうございました。