*この情報は2024/6/11時点の情報に基づき記載しています。
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こんにちは、税理士の岩本隆一です。
今回は、
相続税精算課税
というテーマについて解説します。
相続時精算課税の事例
という方が相続時精算課税を利用しています。
相続時精算課税とは
相続時精算課税とは、贈与税の特例制度です。
ちなみに、原則制度のことは暦年贈与といいます。
・原則 → 暦年贈与
・特例 → 相続時精算課税
暦年贈与と相続時精算課税の一番の違いは、課税されるタイミングです。
暦年課税があった場合には、翌年の3/15までに納税をしないといけません。
相続時精算課税は(贈与した金額が2,500万円に達するまでは課税されず)あげた人がなくなったときから10ヶ月以内に相続税として納税をすることになります。
・暦年課税 翌年の3/15
・相続時精算課税(2,500万円以内) あげた人が亡くなったときから10ヶ月以内
・相続時精算課税(2,500万円超) 翌年の3/15
要件
あげる人ともらう人に要件があります。
あげる人
あげる人の要件は下記の通りです。
・贈与をした年の1月1日時点で60歳以上
・もらう人の父母、祖父母
もらう人
・贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上
・あげる人の子、孫
手続き
手続きで重要なのは提出時期と提出書類です。
提出時期
最初の贈与を受けた年の翌年3月15日までに書類を提出する。
提出書類
下記の書類を提出することになります。
・相続時精算課税選択届出書
・戸籍
2,500万円を超える部分の課税
相続時精算課税の適用を受けても、贈与した金額が2,500万円を超える場合には、贈与があった年の翌年に支払うことになります。
税率は20%となります。
贈与税 = (贈与を受けた金額 - 2,500万円) ☓ 20%
相続税の計算
相続時精算課税の適用をうけて贈与した人が亡くなったときは、相続税の計算に相続時精算課税の財産を
簡略的に算式をあらわすと下記の通りとなります。
相続税 =
(相続財産 + 相続時精算課税により贈与をした財産) ☓ 相続税率 - 相続時精算課税の適用後に支払った贈与税
注意点
相続時精算課税を選択すると、暦年贈与をすることができなくなります。
暦年課税には死亡前8年以前の贈与は相続税の計算対象外となるなどのメリットがありますので、相続時精算課税のメリットとどちらが大きいか見極めたうえで選択するべきです。
まとめ
今回は相続税精算課税というテーマで解説しました。
まとめると下記の通りです。
・相続時精算課税を使うと2,500万円までは贈与税が課税されない
・課税されない分は、相続時に相続税として支払うことになる
・60歳以上の人が、18歳以上の子や孫に贈与するときに使える
今回もお読みいただきましてありがとうございました。