税務調査通知から実地調査までの7日間アクションプラン|到着直後にやるべき10ステップ

みなさんこんにちは、税理士の岩本隆一です。無申告や税務調査を多く取り扱っている税理士事務所を営んでいます。(いつでもお問い合わせください!!)
「税務調査の通知が来た…」そのときあなたはどうする?
ある日突然、税務署から「税務調査させていただきます」という電話が。
そのとき、あなたの心臓はバクバクしませんか?「やばい、何かやっちゃったかな」「追徴課税でどれだけ取られるんだろう…」そんな不安が押し寄せるはずです。
というか、私もそうでした。税理士になる前、私が経営していた会社に税務調査が入ったとき、マジでパニックになりました(笑)
でも、ちょっと待って。
税務調査って実は「罰則」じゃないんですよ。単なる「ルーティンチェック」なんです。
私がこれまで700件以上の税務調査に立ち会ってきて断言できるのは、準備が9割、当日の対応が1割ということ。調査官が来るまでの数日間で何をするかで、結果が劇的に変わります。
今回は「税務調査の通知キター!」からの7日間で、あなたがやるべきことを徹底解説します。この記事を最後まで読めば、追徴課税のリスクを大幅に減らせますよ!
I. まずは冷静に!税務調査の「事前通知」って何?
税務調査には「事前通知」と「ガサ入れ的な無予告調査」の2種類があります。安心してください、ほとんどは「事前通知」です(法律で義務付けられてます、国税通則法第74条の9とかいうやつ)。
事前通知の電話では、こんな感じで11項目を聞かれます:
- いつ来るか(「来週の水曜、10時から」みたいな)
- どこで調査するか(たいていあなたの会社)
- 何のための調査か(「申告内容の確認のため」とか言います)
- 何の税金を調べるか(法人税とか消費税とか)
- 何年分を調べるか(だいたい3年分、ヤバそうだと5年分とか)
- どんな書類が必要か(領収書とか帳簿とか)
- あなたの名前と住所(知ってるくせに一応確認)
- 担当調査官の名前(「国税調査官の山田です」みたいな)
- 「都合悪かったら日程変えていいよ」的な話
- 他の必要な話
- 「必要なら調査範囲広げるかも」的な話
超重要: これは単なる事務連絡じゃなくて、あなたの「作戦タイム」の範囲を決める情報なんです。電話中に絶対メモを取ってください。特に4と5は超大事です!
II. 通知キターッ!まず何する?最初の10ステップ
Step 1: とにかく落ち着く!
まずは深呼吸。「えっ?マジか!?」と思っても、動揺を見せないこと。税務署の人も電話越しにあなたの反応を見てますからね(笑)税務調査は年間10万件以上あるただの日常業務です。ちなみに「無予告調査が突然来た!」という人は、たいてい現金商売の飲食店か不動産関係です。
Step 2: 通知内容をガッツリメモる
電話で言われたこと全部をメモ。特に「何の税金を」「何年分」調べるかは超重要!「すみません、もう一度言っていただけますか?」と遠慮なく確認OK。調査官の名前もメモっておくと後々便利です。
Step 3: 税理士に即電話!マジで急いで!
顧問税理士がいるなら、電話切ったらすぐ連絡。「税務調査が入ります!」とだけ言えば、あとは先生が動いてくれます。通知内容を正確に伝えましょう。
Step 4: 税理士いない人は今すぐ探せ!
顧問税理士がいない人は大ピンチです。一人で対応するとほぼ確実に追徴課税コース。今すぐ税務調査に強い税理士を探してください。ネットの評判より「何件の調査に立ち会ったことがありますか?」と直接聞いた方が良いです。当事務所でもすぐに対応可能です!(いつでもお問い合わせください!!)
Step 5: 調査日程は絶対に今決めない!
「来週水曜でお願いします」と言われても即答NG!「税理士と相談して折り返します」の一言で時間稼ぎ。7日以上の準備期間が欲しいところ。経験上、2週間後とかに変更しても全然OKです。理由は「社長が出張で」「決算処理中で」とかで十分。
Step 6: 社内で「作戦会議」開催
経理担当や社長など、キーマンに即連絡。「税務調査が入るから、●月●日までに●●の書類を準備して」と具体的に指示。焦ってる姿を社員に見せないのがポイント(笑)
Step 7: 書類の「ありか」を確認
指定された期間の請求書や領収書がどこにあるか確認。「あれ?どこだっけ?」となる前に、倉庫から出すなり電子データを確認するなり。3年分の山のような書類との戦いの始まりです…。
Step 8: 調査範囲を頭に叩き込む
「法人税と消費税の3期分」なのか「所得税の5年分」なのか、範囲を再確認。ここがブレると無駄な準備で疲弊します。的を絞って効率よく準備しましょう。
Step 9: 調査官の「戦場」を用意する
会議室とかミーティングスペースを確保。余計な書類は片付けて、コンセントや照明、エアコンもチェック。快適な環境=調査官の機嫌が良い=結果に影響します(マジで)。
Step 10: 自分の権利も義務も知っておく
あなたには「税理士を呼ぶ権利」「なぜその質問をするのか理由を確認する権利」があります。でも「嘘をつかない義務」「帳簿を見せる義務」もあります。正当な理由なく調査拒否すると罰則もあるので注意!
III. 7日間集中特訓プラン:日別サバイバルガイド
Day 1-2: 書類と格闘する日
まず、指定された期間の書類を全部集めます。3年分とか言われると、ため息出ますよね(わかります😂)
▼集める書類リスト
- 基本の「き」: 総勘定元帳、仕訳帳、通帳(全部)、契約書、請求書、領収書の山
- 法人の人はこれも: 法人税申告書、消費税申告書、議事録類(株主総会とか取締役会のやつ)
- 個人事業主の人は: 所得税申告書、青色申告決算書、消費税申告書
- デジタル組は: 会計ソフトのデータ、取引メール
領収書がない!ってなったら、すぐに再発行依頼。「過去のやつ出せません」って言われても、粘って頼んでみる。飲食店とかでも意外と出してくれたりします。書類は年度別・種類別にキレイに分類。調査官が「これ見せて」って言った時にササッと出せると印象◎です。
Day 3-4: ヤバいところを先に見つける日
ここが一番大事!自分で「あれ?」というところを先に見つけて対策を練ります。
▼特に確認すべきポイント:
- 売上: 現金売上の記録漏れない?期末の売上を翌期に回してない?
- 経費: 社長の家族旅行が経費になってない?接待交際費が高すぎない?領収書の宛名は会社名?
- 在庫: 棚卸はちゃんとやった?在庫の評価方法は毎年同じ?不良在庫の処理は適切?
- 人件費: 働いてない親族に給料出してない?「外注費」って名目で実は従業員?役員報酬が高すぎない?
自分で「あ、やばい」と思ったところは正直に税理士に相談。調査前に修正申告すれば、加算税が軽くなる(最大で半額!)ケースもあります。先に自白するのがポイント。調査官に「あ、これ自分で見つけて修正しましたね」と言われるのが理想です。
Day 5: 「税務調査あるある」質問への回答準備
調査官って、だいたい同じことを聞いてきます。以下の質問の答えを考えておきましょう:
- 定番の質問: 「会社の歴史は?」「主な取引先は?」「経理は誰がやってる?」
- 売上について: 「売上の計上タイミングは?」「現金売上の管理方法は?」「あの大きな入金は何?」
- 経費について: 「この高額な経費は何?」「交際費の内容と相手は?」「社長の経費精算ルールは?」
- 在庫について: 「実地棚卸の方法は?」「評価方法は原価法?」「不良在庫の処理方法は?」
- 給与について: 「役員報酬の決定方法は?」「〇〇さんの職務内容は?」「なぜこの人は外注?」
回答は短く、シンプルに。自信がないことは「確認して後でお答えします」でOK。税理士と一緒に模擬面接やるとかなり効果的です!
Day 6: いよいよ明日!最終準備の日
- 調査室は掃除機かけて、余計な書類は全部しまう(特に「社長専用経費」とか書いたファイル😱)
- 調査に立ち会うメンバーで最終MTG(「この質問には〇〇さんが答えて」と役割決め)
- 税理士と打ち合わせ(「何か気になることありますか?」と最終確認)
Day 7: D-day!心の準備をする日
- 書類の場所、想定質問の答えを頭に入れる
- 精神的に「来るものは来い!」状態にする
- 最後の最後、税理士に「何か気をつけることは?」と電話
IV. いよいよ当日!心構えと対応テクニック
タイムスケジュール(リアル)
- 朝10時: 調査官2人が来る→挨拶、身分証確認→自己紹介タイム→「会社の沿革を教えてください」的な雑談から始まる(雑談じゃないよ、情報収集だよ!)
- 10時半〜16時頃: 延々と書類見られながら質問攻め(「これは何ですか?」「なぜこの金額?」の繰り返し)
- 16時〜17時頃: 「今日はここまで」って言われる→次回日程調整または「〇〇について気になる点があります」と軽く指摘される
リアル対応テクニック
- 愛想良く、でも適度な距離感で: 茶菓子出したり、丁寧に接するけど、親しくなりすぎない(調査官も人間、良い印象は大事)
- 聞かれたことだけ答える: 余計なことペラペラ喋るとボロが出ます。「はい」「いいえ」「確認します」の3パターンでOK
- 「わかりません」は全然OK: 「ちょっと記憶にありません、確認してお答えします」と言える勇気を持とう
- 税法の議論は絶対に税理士に振る: 「それは税理士に聞いてください」は最強のフレーズ
- 調査官の質問と自分の回答をコッソリメモ: あとで税理士と振り返る時に超役立つ
- 嘘はバレます: 「知りません」はOKでも「ありません」「やってません」は要注意(証拠出されたら終了)
V. 税理士がいないと大惨事になる3つの理由
税務調査で税理士がいない状態は「素人がプロボクサーと戦う」ようなもの。なぜ必須なのか?
- 圧倒的な知識の差: 調査官は税法のプロ。あなたは素人。反論するにも「法律のどこに書いてあるの?」と聞かれたら答えられますか?税理士は「国税通則法第○条によれば…」と即答できます。
- 交渉のプロである: 「それは経費になりません」と言われても、「過去の判例では認められています」「同業他社でも同様の処理をしています」と反論できるのは税理士だけ。最終的に追徴課税額を数百万円単位で減額できることも!
- 精神的支柱になる: 調査官の鋭い質問で焦ると、つい余計なことを言ってしまいがち。税理士がいれば「ちょっと整理させてください」と時間を稼いでくれます。
税理士費用は数十万円かかることもありますが、追徴課税との比較で考えれば超割安です。特に「税務調査対応に強い税理士」を選ぶことが重要!
突然の調査通知でお困りの方も、「念のため」の事前相談も、いつでもお気軽にお問い合わせください。
税理士の力を借りて、税務調査を乗り切りましょう!!