法人税

【2024年税制改正】交際費の改正点【減税】

*この情報は2023/12/15時点の情報に基づき記載しています。

この記事の対象者

・法人の事業主

「性能を炸裂させろ!!」

こんにちは、税理士の岩本隆一です。

今回のお話は

交際費の改正点

のお話です。

改正点

税制改正大綱では下記の通り記載しています。

損金不算入となる交際費等の範囲から除外される一定の飲食費に係る金額基準について、(中略)、現行の1人当たり5千円以下から1万円以下に引き上げることとする。

令和6年度税制改正大綱

つまり、交際費から除外される社外飲食費の一人あたりの金額を

5,000円 → 10,000円

に変更するそうです。

改正することによって、飲食店で使うお金が増えるといいですね。

そういう目的での改正でしょうから。

「交際費について詳しく知りたい!!」という方は以降詳しく解説しますのでご確認ください。

交際費とは

国税庁HPでは下記の通り記載しています。

交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者などに対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出するものをいいます。

国税庁

まぁ

常識的に交際費と思われるものは交際費

だと思って下さい。

交際費から除かれるもの

交際費から除かれるものは沢山あります。全部チェックするのは大変なので、改正に関係するものだけ覚えてください。

2 飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます。)のために要する費用(専らその法人の役員もしくは従業員またはこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除きます。)であって、その支出する金額を飲食等に参加した者の数で割って計算した金額が5,000円以下である費用

国税庁

意訳すると下記の全てに当てはまるものです。

・飲食費である

・社外の人と一緒である

・一人あたり5,000円以下である

「贈答品はダメだよ」「社内の人とだけじゃダメだよ」「4人で1時間20,000円ポッキリのキャバクラならOKだよ」といった具合ですね。

交際費のうち経費にならない金額

資本金1億円以下の法人に限定してお話します。

交際費のうち経費にならない金額は次のとおりです。

損金不算入額は、次のいずれかの金額となります。

(1)交際費等の額のうち、飲食その他これに類する行為のために要する費用(省略)の50パーセントに相当する金額を超える部分の金額

(2)損金不算入額は、上記の「概要」の交際費等の額のうち、800万円にその事業年度の月数を乗じ、これを12で除して計算した金額(定額控除限度額)を超える部分の金額

国税庁

(1)か(2)のどちらか選ぶんですけど(2)しか選ぶ法人ないんで、(2)だけ説明します。

・800万円までは経費にしてあげるよ

ということです。言い換えると

800万円を超えた金額は経費にならないよ

ということですね。

交際費が850万円あった場合には

800万円までが経費

50万円は経費にならないということです。

「交際費って無駄な経費だよね」「とはいえ、全額認めないのは酷だよね」「とりま800万円まで認めるわ!!」てな感じの制度です。

まとめ

今回は交際費の改正についてお話しました。

・交際費は年800万円までしか経費にならない

・社外飲食費なら1人あたり10,000円まで交際費から除外されるようになる

最後までお読みいただきましてありがとうございました。