税務調査・事前準備チェックリスト完全版|帳簿整理・証憑管理で“指摘ゼロ”を目指す

みなさんこんにちは、税理士の岩本隆一です。無申告や税務調査を多く取り扱っている税理士事務所を営んでいます。(いつでもお問い合わせください!!)
税務調査って聞くだけで胃が「キュルルル」ってなりますよね。私もかつては経理をやっていて、税務調査の通知が来たときは夜も眠れないほど緊張しました。でも実は、ちゃんと準備してればそんなに怖くないんですよ。
税務調査が来る理由、それは…
「なんで私の会社だけ!?」と思う方も多いでしょうが、実は完全ランダムではありません。開業3年目、売上が急に増えた、過去に指摘を受けた、消費税還付を受けている、などの理由で「マークされている」可能性があります。でも逆に言えば、どんな会社でも回ってくるものだと思っておいた方がいいです。
税務調査官が絶対チェックする4つのポイント
1. 売上の計上漏れ・期ズレ
「この現金売上、帳簿に入れてないでしょ?」というのは調査官の得意技。特に決算月の売上は「今期にすべき?来期にすべき?」と悩む方も多いですが、商品引渡日基準が原則です。レストランのおしぼりやコンビニの割り箸の使用量から客数を推定し、売上と合わないじゃないか!とツッコまれることも。恐ろしや…。
2. 私的流用疑惑
「社長、この領収書『お品代』って書いてますけど、何買ったんですか?」
このパターン超多いです。実は奥さんの洋服だったり、子供のゲームだったり…。経費にするなら事業との関連性を説明できるようにしておくべし。特に交際費、会議費は要注意。「誰と」「何の目的で」をメモしておきましょう。
3. 棚卸資産の計上漏れ
「在庫、ホントにこれだけ?もっとあるでしょ?」
特に製造業、小売業は要注意。倉庫の奥に眠る在庫や、社外倉庫にある商品も忘れずに。在庫が少なく計上されていると、売上原価が大きくなって利益が少なく見えてしまいます。調査官、そこ絶対見逃しません。
4. 源泉徴収漏れ
「この外注先、個人事業主ですよね?源泉徴収してますか?」
よくある失敗。弁護士やデザイナーなど、特定の職業への報酬は源泉徴収が必要なんです。これ結構見落とされがち。
日々の帳簿整理が最強の防御ライン
真面目な話、記帳は毎日やるべき
「あとでまとめてやればいいや」が最大の落とし穴。領収書を失くしたり、内容を忘れたりして、結局適当な処理になってしまいます。現金商売の方は特に、毎日レジと帳簿を合わせる習慣をつけましょう。
クラウド会計ソフトは神
今どきの会計ソフトはマジですごい。レシートをスマホで撮影するだけで自動入力してくれたり、銀行口座と連携して自動で仕訳してくれたり。「経理って面倒くさい」という方こそ、導入すべきです。月額数千円で精神的安定が買えるなら安いもんです。(ただし、処理が正確かは別問題です。)
証憑の整理術
「これどこいった?」と探し回るのは時間の無駄。私のオススメは日付順の整理。各月ごとにファイルを分け、中は日付順に並べる。これだけで税務調査のときの資料提出がスムーズになります。
電子帳簿保存法への対応、もう済んでる?
2024年からは電子取引のデータを紙に印刷して保存するのはNGになりました。メールで受け取った請求書PDFや、ネットからダウンロードした領収書は電子データのまま保存する必要があります。
「え、知らなかった…」という方、めちゃくちゃ多いです。対応しないと青色申告の承認取り消しとかになりかねないので要注意。クラウド会計ソフトを使うのが最も簡単な対応策です。
税務調査が来たときの超実践的チェックリスト
事前通知きたらまずこれ
□ 顧問税理士に即連絡(顧問税理士がいないなら今すぐ探す!) □ 税務署から言われた期間の帳簿・証憑を総ざらい □ 社内を掃除整理整頓(マジで大事) □ 手元現金と帳簿の金額を一致させる
調査当日の鉄則
- 質問には簡潔に答える(余計なことは喋らない)
- わからないことは「確認して後日お答えします」と言う
- 焦って嘘をつかない
- 調査官の質問や指摘をメモする
- 税理士に立ち会ってもらう(これ超重要)
「ところで週末何してました?」みたいな雑談から情報を引き出そうとする調査官もいます。警戒しすぎもよくないですが、業務と関係ない話には簡潔に答えるのがコツです。
税理士がいると何が違うの?
私みたいな税理士が立ち会うと、何が違うのか。まず、専門用語や税法の解釈でのやり取りがスムーズになります。間違った指摘には「それは令和○年の改正で変わりました」とか反論できますし、追徴課税額の交渉もできます。
特に個人で対応すると、調査官の言うことに「はいはい」と全部認めてしまうケースが多いんですよね。それで本来払わなくていい税金まで払うことになったら悲しいじゃないですか。
結局のところ、日々の積み重ねが最強の防御
「税務調査、来る来る詐欺」なんて言って準備を怠っている方もいますが、いざ来たときに慌てないためにも、日頃からの帳簿・証憑管理は徹底すべきです。
税務調査は悪いことではなく、むしろ「申告納税制度」という日本の税制の根幹を支えるための必要なプロセス。きちんと準備して堂々と対応しましょう!
結局のところ、
- 売上は全部記録する
- 経費は事業関連のみ計上する
- 証憑はキチンと保管する
- 判断に迷ったら税理士に相談する
この4つさえ守っていれば、税務調査は怖くありません。
当事務所では税務調査対応のご相談をいつでもお受けしております。「税務調査の通知が来た!」という緊急事態から、日頃の帳簿付けのお悩みまで、お気軽にご相談ください。初回相談は30分無料です!経験豊富な税理士が、あなたの会社の「税務リスク」を徹底サポートします!!