税務調査

YouTuber税務調査事例集|申告漏れで追徴課税された具体的なケース

iwamoto
税理士 岩本隆一
税理士 岩本隆一
登録番号140245
東京地方税理士会
横浜中央支部
Profile
岩本隆一税理士事務所代表
税理士業界歴19年。税務調査回数106回。無申告案件346件の経験を持つ税理士です。(2025/04/30現在)
【相談事例】
建設業A社は5年間無申告状態で税務調査が入りました。
①初回面談で詳細なヒアリング
②2回目の面談で税務調査対応の練習
③税務調査当日の適切な対応
④調査後に経費計上の交渉を行う
結果として当初想定指定した追徴税額5,000万円から1,200万円へと3,800万円の減額に成功したことがある。
【セミナー実績】
あなたの帳簿、AIに丸見えです!デジタル時代の税務調査リスクと防衛術(株式会社ジャイアントキリング主催)
電子帳簿保存法説明会(公益社団法人横浜中法人会研修委員会主催)
「岩本先生にお願いして本当によかった」と言われることが何よりの喜びです。
プロフィールを読む

税理士の岩本隆一です。税務調査のご依頼募集中です。

今日はちょっと重たい話をしますね。

YouTuberの税務調査って、実際どんな感じなのか気になりませんか?僕のところにも「税務署から連絡きたんですけど…」って青ざめた顔で相談に来るYouTuberさんが結構いるんですよ。

で、税務調査の事例を見てると、「あー、これはアウトだわ」ってケースがほんと多い。今回は実際にあった事例をベースに、どんなところで引っかかりやすいのか解説していきます。

事例1:企画費という名の「遊び代」で追徴課税300万円

まず最初の事例。チャンネル登録者50万人くらいのゲーム系YouTuberAさんのケース。

Aさん、年収2000万円くらい稼いでたんですが、経費として計上してたものがヤバかった。

  • 友達との飲み会代:月20万円(企画会議費として計上)
  • 旅行代:年間150万円(動画撮影のための取材費として計上)
  • ゲーム購入費:年間80万円(すべて経費扱い)

税務調査が入って、調査官がチェックしたのは銀行の入出金履歴とクレジットカードの明細。そしたら…

「この居酒屋代、動画に全然関係ないですよね?」 「この旅行、プライベートじゃないですか?」

結果的に、経費として認められなかった金額が800万円。追徴税額は約300万円になりました。

事例2:広告収入の申告漏れで重加算税まで課税

次はもっとヤバい事例。登録者100万人の美容系YouTuberBさんのケース。

Bさんの問題は、広告収入の申告が漏れてたこと。具体的には:

  • Google AdSenseの収入:きちんと申告
  • 企業からの直接案件:一部申告漏れ
  • アフィリエイト収入:ほぼ申告せず

特にアフィリエイト収入が年間500万円あったのに、確定申告書には記載なし。税務署は各ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)に支払調書を請求して、すぐにバレました。

さらに悪いことに、Bさんは「忘れてました」じゃなくて「バレないと思った」と正直に答えちゃったんですね。これで「故意の申告漏れ」と判断され、重加算税まで課税。

追徴税額は約400万円。本税200万円+重加算税35%で約70万円+延滞税で、合計約400万円の追徴でした。

事例3:経費の線引きで揉めたケース

3つ目は経費の範囲で揉めた事例。料理系YouTuberCさんのケース。

Cさんは料理動画を作るために食材を大量購入してて、それを経費計上してました。でも問題は:

  • 食材購入後、動画撮影に使わなかった分も経費扱い
  • 家族の食事分も「試食のため」として経費計上
  • 高級食材ばかり購入(動画の企画に必要以上に高額)

税務調査で調査官から指摘されたのは「事業に直接関係する部分だけが経費」ということ。

結果的に、食材費の70%が経費として認められず、追徴税額は約150万円になりました。

なぜYouTuberは税務調査の対象になりやすいのか

YouTuberが税務調査の対象になりやすい理由、実はいくつかあります:

1. 収入が把握しやすい

Google AdSenseやYouTube Studioの収益は、プラットフォーム側が税務署に報告してます。だから収入隠しはほぼ不可能。

2. 経費の曖昧さ

「これって経費?」っていう判断が難しいものが多い。動画のための購入なのか、プライベートなのか、線引きが難しいんです。

3. 急激な収入増加

前年まで会社員だったのに、いきなり年収1000万円とかになると、税務署の目に留まりやすい。

YouTuberが気をつけるべき税務調査対策

事例から学ぶ申告のポイント

  1. 収入は全て申告する
    • AdSense収入
    • 企業案件収入
    • アフィリエイト収入
    • グッズ販売収入
    • スーパーチャット収入
  2. 経費は証拠を残す
    • レシート・領収書の保管
    • 動画での使用状況の記録
    • 事業利用とプライベート利用の区分
  3. 経費計上の基準を明確にする
    • 動画に直接関係するもののみ
    • プライベート利用分は按分計算
    • 常識的な金額範囲内

まとめ:税務調査を恐れず、適正申告を

YouTuberの税務調査事例を見てきましたが、共通してるのは「適当にやってたらバレた」ということ。

税務署も別に意地悪してるわけじゃなくて、適正に申告してもらいたいだけなんですよね。だから:

  • 収入は全て正直に申告
  • 経費は根拠を持って計上
  • 分からないことは税理士に相談

これだけで、税務調査のリスクはグッと下がります。

YouTuberとして活動してるみなさん、税務調査って聞くと怖いイメージあるかもしれませんが、適正にやってれば全然怖くありません。むしろ、ちゃんとした申告をすることで、事業としての信頼性も上がります。

もし税務調査の連絡が来たり、申告に不安があったりしたら、ぜひ税理士に相談してくださいね。




お問い合わせ

電話、LINE、問い合わせフォームからお選びいただけます。

*一般的な税の質問や記事の内容には回答しません。

電話で問い合わせ(平日:9時~17時)

045-900-6098

*折り返し電話以外で当事務所から連絡することはありません。

LINEでお問い合わせ(24時間対応)

友だち登録特典として「もしものときに役立つ税務調査Q&A」を記載したスライドをプレゼントしています。登録時に自動送信いたします。

*返信以外で当事務所から連絡することはありません。

お問い合わせフォーム(24時間対応)

    お名前

    メールアドレス(返信以外に使用することはありません)

    問い合わせ内容

    メッセージ(記載しなくても結構です。)

    ABOUT ME
    税理士 岩本隆一
    税理士 岩本隆一
    登録番号140245
    東京地方税理士会
    横浜中央支部
    岩本隆一税理士事務所代表
    税理士業界歴19年。税務調査回数106回。無申告案件346件の経験を持つ税理士です。(2025/04/30現在)
    【相談事例】
    建設業A社は5年間無申告状態で税務調査が入りました。
    ①初回面談で詳細なヒアリング
    ②2回目の面談で税務調査対応の練習
    ③税務調査当日の適切な対応
    ④調査後に経費計上の交渉を行う
    結果として当初想定指定した追徴税額5,000万円から1,200万円へと3,800万円の減額に成功したことがある。
    【セミナー実績】
    あなたの帳簿、AIに丸見えです!デジタル時代の税務調査リスクと防衛術(株式会社ジャイアントキリング主催)
    電子帳簿保存法説明会(公益社団法人横浜中法人会研修委員会主催)
    「岩本先生にお願いして本当によかった」と言われることが何よりの喜びです。
    【免責事項】
    ①本記事は執筆時点(ページ左上参照)の法令・通達等に基づいて作成しています。今後の法改正や解釈変更により、記載内容が最新でなくなる可能性があります。
    ②本記事および当サイトに掲載された情報を参考にして行われた行為によって生じたいかなる損害についても、当方は一切責任を負いません。具体的な手続きや判断を行う際は、必ず税理士へご相談ください。
    ③当サイトで紹介している事例は、個人情報保護の観点から一部内容を加工して掲載しています。あらかじめご了承ください。
    記事URLをコピーしました