税務調査

税務調査対策の決定版!税目別チェックリストで万全準備

iwamoto
税理士 岩本隆一
税理士 岩本隆一
登録番号140245
東京地方税理士会
横浜中央支部
Profile
岩本隆一税理士事務所代表
税理士業界歴19年。税務調査回数106回。無申告案件346件の経験を持つ税理士です。(2025/04/30現在)
【相談事例】
建設業A社は5年間無申告状態で税務調査が入りました。
①初回面談で詳細なヒアリング
②2回目の面談で税務調査対応の練習
③税務調査当日の適切な対応
④調査後に経費計上の交渉を行う
結果として当初想定指定した追徴税額5,000万円から1,200万円へと3,800万円の減額に成功したことがある。
【セミナー実績】
あなたの帳簿、AIに丸見えです!デジタル時代の税務調査リスクと防衛術(株式会社ジャイアントキリング主催)
電子帳簿保存法説明会(公益社団法人横浜中法人会研修委員会主催)
「岩本先生にお願いして本当によかった」と言われることが何よりの喜びです。
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税理士の岩本隆一です。税務調査のご依頼募集中です。

税務調査って聞くと、なんか胃がキュッとなりませんか?僕も税理士になりたての頃は、税務調査の通知が来るたびに「うわあああ」ってなってました。

でも、実際のところ税務調査って、きちんと準備さえしておけば全然怖くないんですよね。むしろ、普段の帳簿整理がちゃんとできているかの「健康診断」みたいなものだと思っています。

今日は、税務調査で慌てないための「税目別チェックリスト」を作ってみました。これ、僕が実際に顧問先の企業さんと一緒に使っているものなので、かなり実用的だと思います。

なぜ税目別にチェックリストが必要なのか

税務調査って、実は税目によって調査官が見るポイントが全然違うんです。

所得税の調査では個人の生活実態を重視するし、法人税では売上計上のタイミングや経費の妥当性をチェックする。消費税になると、課税・非課税の判定や仕入税額控除の要件を細かく見られます。相続税や贈与税では、財産の評価や名義財産の実態を徹底的に調べられます。

だから「とりあえず帳簿を整理しておけばOK」じゃないんですよね。税目ごとに「ここを突っ込まれやすい」というポイントがあるので、それに合わせた準備が必要になります。

所得税調査のチェックリスト

個人事業主の方は、まずここから確認してください。

売上関係

  • 現金売上の記録は日々つけているか
  • 振込入金と帳簿の整合性は取れているか
  • 期末の売掛金は正確に計上されているか
  • 雑収入(講演料、原稿料など)の計上漏れはないか

経費関係

  • 家事按分の根拠資料は揃っているか
  • 領収書とレシートは月別に整理されているか
  • 交通費の記録(行き先、目的)は明確か
  • 接待交際費の相手先、目的は記録されているか

実際の調査では、調査官が「この経費、本当に事業に必要でした?」って聞いてくることが多いです。だから、経費の内容を説明できる資料を準備しておくことが重要なんです。

法人税調査のチェックリスト

法人の場合は、もう少し複雑になります。

売上・収益関係

  • 売上計上基準は一貫して適用されているか
  • 期末の未成工事は適正に評価されているか
  • 受取利息、配当金の計上漏れはないか
  • 雑収入(保険金、助成金など)の処理は正しいか

経費・損失関係

  • 役員給与は定期同額給与の要件を満たしているか
  • 交際費の損金算入限度額は正しく計算されているか
  • 減価償却費の計算に誤りはないか
  • 貸倒損失の要件は満たされているか

法人税調査では、特に「実態と異なる処理をしていないか」を厳しく見られます。例えば、役員給与を経費で落としているのに、実際は会社の備品を買っていた、みたいなケースですね。

消費税調査のチェックリスト

消費税は、最近特に厳しくなっている分野です。

課税売上関係

  • 課税・非課税・免税の判定は正しいか
  • 軽減税率の適用は適切か
  • 売上に係る消費税額の計算は正確か

課税仕入関係

  • 仕入税額控除の要件(請求書等の保存)は満たされているか
  • 課税・非課税仕入の区分は正しいか
  • 簡易課税制度の事業区分は適切か
  • インボイス制度に対応した処理ができているか

消費税調査では、とにかく「請求書や領収書の形式」を細かくチェックされます。インボイス制度が始まってから、この辺りの要件が厳しくなっているので、要注意です。

相続税調査のチェックリスト

相続税調査は、他の税目と比べてかなり特殊です。亡くなった方の生前の行動まで遡って調べられるからです。

財産関係

  • 預貯金口座は全て申告に含まれているか
  • 名義預金(家族名義だが実質被相続人の財産)はないか
  • 現金・タンス預金の把握は適切か
  • 有価証券の評価は正しく行われているか
  • 不動産の評価に漏れや誤りはないか

生前贈与関係

  • 過去3年以内(相続時精算課税は全期間)の贈与は適切に加算されているか
  • 贈与の事実認定に問題はないか(単なる名義変更でないか)
  • 贈与税の申告・納税は適切に行われていたか

相続税調査で一番多いのが「名義財産」の指摘です。お父さんが子供名義の口座に貯金していたけど、実質的にはお父さんの財産だった、みたいなケース。これ、本当に多いんです。

贈与税調査のチェックリスト

贈与税調査は相続税調査と密接に関係しています。

贈与の実態

  • 贈与契約書は作成されているか
  • 受贈者による財産の管理・処分は行われているか
  • 贈与税の申告・納税は受贈者が行っているか
  • 預金口座の通帳・印鑑は受贈者が管理しているか

特例の適用

  • 住宅取得等資金の贈与の特例要件は満たされているか
  • 教育資金一括贈与の管理は適切か
  • 結婚・子育て資金一括贈与の要件確認はできているか

贈与で一番重要なのは「本当に贈与が成立しているか」です。お金を渡しただけじゃダメで、もらった人がちゃんと自分で管理できている状態じゃないと贈与として認められません。

税務調査当日の準備

書類の準備ができたら、次は当日の心構えです。

基本的な態度

  • 嘘をつかない(バレます)
  • 分からないことは「分からない」と言う
  • 調査官の質問には簡潔に答える
  • 余計なことは喋らない

これ、めちゃくちゃ重要です。特に「余計なことは喋らない」。緊張すると、つい関係ない話まで始めちゃう人がいるんですが、それで墓穴を掘るケースが本当に多いんです。

よくある失敗パターン

調査官:「この交際費、結構金額大きいですね」 納税者:「はい、実は他にも計上してない分があって…」

これ、完全にアウトです。聞かれてないことまで自分から言っちゃダメ。

相続税調査の場合は、さらに注意が必要です。亡くなった方の生活習慣や家族関係まで細かく聞かれることがあるので、感情的にならずに冷静に対応することが大切です。

まとめ:日頃の準備が一番大切

結局のところ、税務調査で慌てないためには、日頃からきちんと帳簿をつけて、証拠書類を整理しておくことが一番大切です。

特に相続税や贈与税については、生前からの準備が重要。「相続が発生してから慌てて対策」では遅いんです。家族間での財産の動きは、普段からきちんと記録を残しておく必要があります。

「税務調査が来てから慌てて準備する」んじゃなくて、「いつ調査が来ても大丈夫」な状態を保っておく。これが理想ですね。

今回紹介したチェックリストは、あくまで基本的なものです。業種や規模、相続財産の内容によって、チェックすべきポイントは変わってきます。

もし「うちの場合はどうなんだろう?」って心配な方がいらっしゃったら、ぜひ一度ご相談ください。一緒に準備しておけば、税務調査も怖くありませんよ。

税務調査は確かに面倒ですが、きちんと準備しておけば必要以上に恐れることはありません。このチェックリストを参考に、ぜひ万全の準備を整えてくださいね。




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