個人の税務調査のタイミングはいつ?調査官が動く時期と傾向を徹底分析
税理士の岩本隆一です。税務調査のご依頼募集中です。
今日は個人の税務調査について、めちゃくちゃ気になるけど誰も教えてくれない「いつ来るの?」という疑問にお答えしていきます。
正直、税務調査って聞くだけで「うわあ…」って気持ちになりますよね。僕も税理士になったばかりの頃は、調査官の方と会うだけで緊張してました(笑)。でも実際に何十件も立ち会ってみると、意外にパターンがあることが分かってきたんです。
個人の税務調査、実際にはいつ頃来るの?
まず結論から言うと、個人の税務調査は主に7月〜12月に集中しています。
「え、なんでその時期なの?」って思いますよね。これには税務署側の事情があるんです。
税務署の職員も人間なので、4月の人事異動で新しい担当者が決まって、5〜6月で引き継ぎや準備をして、7月頃から本格的に動き出すという流れなんですね。
で、12月で一区切りという感じです。年末年始は税務署もお休みですし、1〜3月は確定申告で忙しくて調査どころじゃないという状況。
月別で見る税務調査のタイミング
7月〜9月:調査ラッシュの始まり
この時期は新体制でのスタートダッシュ。比較的軽微な案件から手をつけることが多いです。「ちょっと気になる申告があるな」程度の調査が中心ですね。
10月〜12月:本格調査の時期
ここが一番ヤバい時期です(笑)。大口の脱税案件や、しっかりとした準備が必要な調査が集中します。この時期に連絡が来たら、それなりに本格的な調査を覚悟した方がいいかもしれません。
1月〜3月:基本的にお休み
確定申告で税務署が大忙しなので、新規の調査はほぼありません。ただし、前年から継続している調査は続行されることがあります。
4月〜6月:準備期間
人事異動や新年度の準備で、新規調査はほとんどありません。
「なんで私が?」調査対象になりやすいパターン
税務調査って、完全にランダムじゃないんです。ある程度のパターンがあります。
所得が急激に増えた人
前年と比べて所得が大幅に増加している場合、税務署のコンピューターがピックアップします。「なんでこんなに増えたの?」という疑問を持たれるわけですね。
業種的にチェックされやすい職業
- キャバクラやスナックなどの水商売
- 建設業や土木業
- 医師や歯科医師
- 不動産業
これらの業種は現金取引が多かったり、経費の計上が複雑だったりするので、調査対象になりやすいんです。
申告書にミスや不自然な点がある
経費の計上が不自然だったり、計算ミスがあったりすると、「ちょっと見てみようか」となります。
調査官からの連絡、実際にはどんな感じ?
「税務調査の連絡が来る」って聞くと、いきなり家に押しかけてくるイメージありませんか?実際は全然違います。
事前連絡が基本
ほとんどの場合、事前に電話で連絡があります。「○○税務署の××と申します。お時間のある時に、帳簿を見せていただきたいのですが…」みたいな感じで、めちゃくちゃ丁寧です。
実は税務調査ではなく、行政指導という場合もあります。行政指導についてはこちらをご確認ください。
日程調整は可能
「来週の火曜日はどうですか?」と言われても、都合が悪ければ調整できます。ただし、あまり先延ばしにすると印象がよくないので、1〜2週間以内で調整するのがベターです。
調査が来やすい確定申告後のタイミング
個人の税務調査は、確定申告から1〜3年後に来ることが多いです。
なぜかというと、税務署は提出された申告書をコンピューターで分析して、「この人、ちょっと怪しいかも」というリストを作るんです。でも、すぐに調査するわけじゃなくて、他の年度の申告書と比較したり、同業他社のデータと照らし合わせたりして、じっくり検討するんですね。
だから、「去年の申告、ちょっと雑だったかも…」と思っても、すぐに調査が来るわけじゃありません。でも2〜3年後に「あの時の申告について…」となる可能性はあります。
実際に調査が来たらどうすればいい?
もし調査の連絡が来ても、パニックになる必要はありません。
まずは税理士に相談
可能であれば、税理士に立ち会いを依頼しましょう。調査官との交渉や、専門的な説明は税理士の方が慣れています。
必要書類の準備
帳簿、領収書、通帳、契約書など、事業に関する書類を整理しておきましょう。
正直に対応する
隠したり嘘をついたりするのは絶対にダメ。分からないことは「分からない」と正直に答える方が印象がいいです。
まとめ:税務調査は怖くない
個人の税務調査は主に7月〜12月、特に10月〜12月に集中します。でも、適正に申告していれば怖がる必要はありません。
むしろ、調査を通じて正しい経理のやり方を学べることもあります。僕のクライアントさんでも、「調査を機に経理がきちんとできるようになった」という方が結構いらっしゃいます。
大切なのは、日頃からきちんと帳簿をつけて、適正な申告をすること。そして、もし調査が来ても慌てずに、専門家のサポートを受けながら対応することです。
税務調査について不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。事前の準備から当日の立ち会いまで、しっかりサポートさせていただきます。