MENU

税務署から電話・通知書が来たら?冷静に対処する方法

こんにちは、税理士の岩本隆一です。新規のご依頼募集中です。

「税務署から電話がありました」

その一言だけで、血の気が引く思いをした経験はありませんか?

私はプロとして数百件の税務調査に立ち会ってきましたが、実はこの「税務署からの連絡」という出来事は、正しく理解すればそこまで恐れるものではないんです。

でも世の中には変なアドバイスがあふれていて、「絶対に電話に出るな」とか「すぐに税理士を紹介するよ(高額報酬で)」みたいな過剰反応を促す情報が多すぎる。

今日は税務署からの連絡について、素人が知っておくべき本当のことをすべて書きます。

目次

税務署からの連絡の9割は単なる確認です

まず知っておいてほしいのは、税務署からの連絡の大半はただの確認事項だということ。

「この経費の内容がよくわからないから教えて」 「青色申告の承認申請が届いていないけど出した?」 「マイナンバーの記載漏れがあるよ」

こんな内容がほとんどです。

私の経験上、いきなり「重加算税かけるぞ!」みたいな連絡はまずありません。税務署だって、最初から厳しい態度で接することはないんですよ。

詐欺に注意!本物の税務署か確認する方法

ただし!!最近は税務署を騙る詐欺が激増しています。

昨年担当した顧問先でも、「税金の還付金があります。ATMで手続きしてください」という電話にまんまと引っかかりそうになったケースがありました。マジでやばい。

見分け方は簡単:

  • 税務署はATM操作を指示しません
  • 税務署は電話で口座番号を聞きません
  • 「今日中に支払わないと差し押さえる」なんて言いません

怪しいと思ったら?

「確認のため、そちらの税務署にこちらから電話します」

と伝えて、自分で調べた公式の電話番号にかけ直すのが鉄則です。本物なら必ず対応してくれます。

税務署連絡の種類と対応法

税務署からの連絡、主に5パターンあります:

1. 申告内容についての確認(お尋ね)

単純な確認がほとんど。申告した内容についての質問です。

対応法:事実を正確に答える。わからないことは「確認して折り返します」でOK。

2. 税務調査の事前通知

「〇月〇日に訪問して、帳簿を確認させてください」というやつ。

対応法:日程調整は可能。ここで税理士の出番。

3. 納税の督促・催告

「税金払ってないよ?」という催促。

対応法:とにかく連絡。放置が最悪。分割納付相談も可能。

4. 書類提出の依頼

特定の資料を見せてほしいという連絡。

対応法:期限内に提出。難しい場合は早めに相談。

5. 還付金の通知

税金が戻ってくるという嬉しい連絡。

対応法:内容確認して正しければOK。還付金詐欺に注意。

税務調査ってぶっちゃけ何なの?

「税務調査」って言葉だけで震える人も多いんですが、実態は?

簡単に言うと「あなたの申告は本当に正しいか確認させてね」という手続きです。

普通の調査(任意調査)とやばい調査(強制調査)があります。

前者がほとんどで、後者はニュースになるような大規模脱税の疑いがある場合だけ。一般の人はまず関係ありません。

税務調査で知っておくべき権利

実は納税者にも強い権利があるんです:

  • 税理士の立会いを求める権利(最重要)
  • 調査理由の説明を受ける権利
  • 質問に「わかりません、確認します」と答える権利

税務署の人も悪魔じゃありません。ルールの範囲内でやり取りするプロなんです。

税理士を呼ぶべきタイミング

「全部税理士さんに任せれば?」という声もありますが、実はケースバイケース。

税理士を呼ぶべきケース

  • 税務調査の通知が来た
  • 回答に自信がない複雑な質問をされた
  • 高額な追徴税が想定される
  • そもそも自分で経理をしていない

自分で対応できるケース

  • 単純な書類の提出依頼
  • 還付金に関する確認
  • 基本情報の確認(住所変更など)

税理士は決して安くないリソースです。使うべきときに使うのが賢明です。

無視は最悪!連絡を放置したらどうなる?

「無視してたら消えるかな…」

絶対にダメです。税務署の連絡を無視すると

  1. 延滞税・加算税が増える(放置するほど高額に)
  2. 差押えのリスク(預金口座、給与、不動産まで)

私が聞いた最悪のケースは、5年間無視し続けたら払うべき罰金が3倍以上になったといもの。(重加算税が適用されたそうです。)

税務署にとって「連絡に応じない人」は最も警戒される存在です。どんな状況でも必ず連絡を取りましょう

プロが教える、日頃からの予防策

税務署とトラブルにならないための究極の予防策はシンプル:

  1. 領収書はすべて保管(7年間は必須)
  2. 売上を隠さず正確に記録
  3. 経費は実際の事業関連のみ計上
  4. 納税は期限内に

これだけで9割の問題は防げます。特に「売上隠し」は税務署が最も厳しく見る部分です。

まとめ:税務署とうまく付き合うコツ

税務署対応の黄金ルール:

  1. 逃げない・隠さない
  2. 丁寧に対応する
  3. わからないことは「確認します」
  4. 専門家の力を借りるべきときは借りる

この4点さえ守れば、税務署との関係はスムーズです。

「税務署が来た=詰んだ」ではありません。冷静に、誠実に対応することが最善の策なんです。


「税金のことで困ったら相談してください」なんて、よくある税理士の売り文句ですが、本当に困ってからじゃ遅いんですよね。困る前の予防こそ大事なんです。

当事務所では、税務調査対応はもちろん、普段からの税務相談や申告のサポートなど、幅広くご対応しています。少しでも「これって大丈夫かな?」という疑問があれば、いつでもご連絡ください。

最後に言っておきます。税務署は敵ではありません。正しく付き合えば、むしろ味方になってくれますよ。

よろしければシェアお願いいたします
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

岩本隆一のアバター 岩本隆一 税理士

横浜に根ざす税理士として、“今すぐ困っている”小規模事業者を支援しています。強みは、初回から代表が直接ヒアリングし、その日のうちに方針とやることを明確化する即応性。年商2,000万円前後/従業員0~3名の実情に合わせ、記帳から申告、調査当日の立会いまで一気通貫で伴走。資料不足・過去分の整理・夜間土日相談も歓迎。横浜のフットワークと、やさしい説明で不安を最短で解消します。

目次