Uber Eats収入の確定申告は必要?無申告のリスクを徹底解説

税理士の岩本隆一です。税務調査のご依頼募集中です。
「Uber Eats配達の収入、申告しなくてもバレないよね?」
こんな相談を受けることがあるんですが、結論から言うとほぼ無理です。というか、隠そうとするのが無謀すぎる。
なぜかというと、Uber Eatsの収入管理システムって、税務署からしたら「丸見え」なんですよ。アプリで全部管理されてるから、ごまかしようがない。
実際、僕のところに相談に来る配達員の方々も、ちゃんと申告してる人の方が多いんです。みんな薄々気づいてるんですよね、「これ隠せないな」って。
今回は、Uber Eats配達員の確定申告について、税理士として感じてるリアルな話をしていきます。
Uber Eats収入の申告義務:基本ルールをおさらい
副業配達員:年間所得20万円がライン
会社員が副業でUber Eats配達をしている場合、年間所得が20万円を超えたら確定申告が必要です。
ここでいう「所得」は、売上から必要経費を引いた金額。例えば:
- 年間売上:35万円
- 経費(ガソリン代、車両費など):18万円
- 所得:17万円
この場合は20万円以下なので確定申告不要。でも住民税の申告は別途必要なので注意してください。
本業配達員:年間所得48万円がライン
Uber Eats配達が本業の場合、年間所得が48万円を超えたら確定申告が必要です。学生さんや専業の方はこちらですね。
なぜUber Eats収入は隠せないのか:税務署の把握システム
アプリ管理だから全部筒抜け
これが一番大きいんですが、Uber Eatsの収入って完全にアプリから把握できるんですよ。
従来の現金商売と違って、デジタルで全部記録されてる。Uber Japan株式会社は配達員への支払いを税務署に報告してるし、あなたの銀行口座への入金履歴も追跡可能。
要するに、隠そうと思っても逃れることはできないんです。
マイナンバー連携でさらに透明化
マイナンバーと銀行口座の連携が進んで、個人の収入把握がさらに簡単になりました。
Uber Eatsからの定期的な入金があるのに申告してない人は、もう隠しきれません。
実際の申告状況:みんなちゃんとやってる
僕のところに相談に来る配達員の方々を見てると、ちゃんと申告してる人が多いんですよね。
みんな薄々気づいてるんです。「これデジタルで管理されてるから、隠せないよね」って。
むしろ、無申告でリスクを取るより、正しく申告して安心したいって人の方が圧倒的に多い。賢明な判断だと思います。
経費計上のリアル:配達員の経費パターンは意外と決まってる
経費の種類が標準化されている
配達員の方の経費って、実は出てくるものが大体一緒なんですよ:
- ガソリン代、電気代(バイク・自転車の充電)
- 車両購入費、修理費、メンテナンス代
- スマホ代(事業使用分)
- 配達用バッグ、保温バッグ
- ヘルメット、レインウェア、手袋
- 駐輪場代、駐車場代
だから、大きくごまかしたりとかはできないんです。税理士から見ても、「あ、この人は適正だな」「この人はちょっと盛ってるな」ってすぐ分かる。
僕のスタンス:関連経費は確実に計上
僕は配達員の方には、関連する経費は確実に入れてあげるようにしてます。
正当な経費は漏れなく計上して、できるだけ税負担を軽くしてあげたい。
例えば、スマホ代なんかも事業使用割合を適正に計算して計上するし、車両関係の費用も漏れがないようチェックしてます。
無申告のリスク:ペナルティは想像以上に重い
無申告加算税:本税の15〜20%
無申告がバレると、本来の税額に加えて無申告加算税が15〜20%かかります。例えば本来10万円の税額なら、1.5〜2万円の追徴課税。
さらに延滞税も年利最大14.6%。消費者金融並みの利率で、時間が経つほど雪だるま式に増えていきます。
意図的に隠したと判断されれば重加算税35%、悪質なケースでは刑事罰もあり得ます。
実際に税務調査が始まっている
東京国税局が2021年からUber Japan株式会社に対して配達員の報酬情報提供を求めており、実際に税務調査が本格化しています。
国税庁ではシェアリングエコノミー事業に対する税務調査を拡大強化していく方針を打ち出しており、Uber Eats配達員は「目を付けられやすい職業の1つ」とされています。
税理士からの実践的アドバイス:毎日の記帳が最重要
会計ソフトで毎日データをつける
僕が配達員の方に一番伝えたいのは、毎日会計データをつけることです。
freeeやマネーフォワード、やよい会計とか、スマホから入力しやすいやつって結構あるんで、配達が終わったらその日のうちに記録する習慣をつけてください。
これをやってると:
- 確定申告が楽になる
- 経費の計上漏れがなくなる
- 税務調査が来ても慌てない
- 自分の収支が把握できる
1年分まとめてやろうとすると、絶対に挫折します。毎日コツコツが一番確実。
スマホで簡単に記帳する方法
配達中でもスマホがあれば記帳できます:
- 売上の記録:Uber Eatsアプリの履歴を見ながら、その日の売上を入力
- 経費の記録:ガソリン代、駐車場代などをレシート撮影で記録
- 走行距離の記録:事業用の走行距離を記録(車両費の按分に必要)
慣れれば1日5分もかかりません。
証拠書類の保管も忘れずに
レシートや領収書は7年間保管が必要です。スマホで撮影してクラウド保存しておけば、紛失リスクもなくなりますよ。
まとめ:隠すより正しく申告する方が絶対に得
Uber Eats配達の収入って、隠そうと思ってもシステム的に無理なんです。アプリで完全管理されてるし、税務署も情報を把握してる。
無申告でリスクを取るより、正しく申告して堂々と配達を続ける方が、精神的にも経済的にも絶対に得です。
特に、毎日の記帳習慣をつけることで、確定申告も税務調査も怖くなくなります。スマホ一つでできることなので、今日から始めてみてください。
分からないことがあれば、税理士に相談するのが確実。初回相談無料の事務所も多いので、気軽に相談してみてくださいね。
この記事は2025年6月時点の税制に基づいて作成しています。最新の情報については税務署や税理士にご確認ください。