融資のために確定申告書・納税証明書が急ぎで必要|e-Taxの受信通知・納税証明書の取り方と日数

融資のために確定申告書・納税証明書が急ぎで必要|e-Taxの受信通知・納税証明書の取り方と日数

横浜市で急ぎの確定申告と融資に必要な書類の準備をお手伝いしている、岩本隆一税理士事務所の代表、岩本隆一です。

「融資の審査で確定申告書と納税証明書を出すよう言われたが、何をどこで取ればいいのか」「納税証明書は何日かかるのか」「申告したばかりだが、すぐ取れるのか」――創業融資や借換え、設備資金の融資で、金融機関から急ぎで書類を求められた事業者の方からのご相談です。書類の種類と取り方を知っていれば、融資のタイミングを逃さずに済みます。

この記事では、金融機関から求められる書類(確定申告書の控え・決算書・e-Taxの受信通知・納税証明書その1〜その4)の違い、e-Tax申告後に控えと受信通知を用意する方法、納税証明書の取り方(e-Tax・窓口・郵送)と所要日数、納付直後に取る場合の注意、無申告・期限後申告だった場合に融資で起きること、急ぎ案件での当事務所の段取りを解説します。本記事は2026年11月6日時点の国税庁の手続きに基づいています。

金融機関から求められる書類の違い

  • 確定申告書の控え(個人)・法人税申告書と決算書(法人):直近2〜3期分を求められるのが一般的です。所得や利益の推移、返済能力を見るための基本資料です。2025年1月以降、税務署は書面で提出した申告書の控えに収受日付印を押さなくなったため、「税務署に提出した証拠」としては、e-Taxの受信通知や納税証明書(その2)が使われます。
  • e-Taxの受信通知:e-Taxで申告したときに、送信が受け付けられたことを示すデータです。申告書の控えとセットで「提出済みの申告書」の証明になります。
  • 納税証明書(その1):納付すべき税額・納付した税額・未納の税額の証明。「税金をきちんと納めているか」を確認する目的で求められます。
  • 納税証明書(その2):所得金額(法人は所得金額)の証明。申告した所得が税務署の記録と一致していることの証明になります。
  • 納税証明書(その3):未納の税額がないことの証明。「その3の2」(個人は申告所得税と消費税、法人は法人税と消費税に未納がないこと)など、税目を組み合わせた様式もあります。
  • 納税証明書(その4):証明を受けようとする期間に滞納処分を受けたことがないことの証明。
  • 自治体の証明書:住民税の課税(所得)証明書・納税証明書は市区町村(横浜市は区役所税務課)、法人の事業税・住民税の納税証明書は県税事務所・市役所で取得します。国税の納税証明書とは発行元が違うため、求められた書類がどちらかを確認します。

金融機関によって「その1とその2」「その3の2」など指定が異なるため、担当者に「どの種類を、何年分、何通」必要かを確認してから請求します。

e-Tax申告後に控えと受信通知を用意する方法

  • ご自身で申告した場合:e-Taxのメッセージボックスに「受信通知」が届きます。受信通知と、送信した申告書のデータ(PDF)を印刷またはPDFで保存すれば、「控え+受信通知」のセットになります。確定申告書等作成コーナーで申告した場合も、送信後の画面からPDFをダウンロードできます。
  • 税理士が代理送信した場合:税理士から申告書の控え(PDF)と受信通知をお渡しします。当事務所では、送信完了後すぐにPDFでお送りしています。
  • 紙で提出した場合:収受日付印が押されなくなったため、提出の事実を示すには納税証明書(その2)を取得するか、提出時に受け取れる「リーフレット」等では証明にならないため、今後はe-Taxでの提出をおすすめします。

納税証明書の取り方と所要日数

国税の納税証明書は、納税地(住所地・本店所在地)を所轄する税務署に請求します。方法は3つです。

  • e-Taxでオンライン請求:e-Taxソフト(WEB版)から請求し、①電子納税証明書(PDF/XML)をダウンロードして受け取る(マイナンバーカードなどの電子証明書が必要)、②オンラインで請求して税務署の窓口で受け取る(電子証明書は不要)、③オンラインで請求して郵送で受け取る、のいずれかを選びます。手数料は1枚370円(書面請求より30円安い)で、電子納税証明書は1請求につき1ファイルです。電子納税証明書は期限内なら何度でも印刷でき、QRコードで内容の確認ができますが、金融機関が電子ファイルを受け付けるかは事前に確認します。
  • 税務署の窓口:交付請求書、手数料(その1・その2は税目数×年度数×枚数×400円、その3・その4は枚数×400円)、マイナンバーカード(または本人確認書類と番号確認書類)を持参します。代理人が請求する場合は委任状が必要です。混雑していなければ当日中に受け取れることが多いですが、申告や納税の直後は当日中に発行できない場合があります。
  • 郵送:交付請求書、収入印紙(消印しない)、切手を貼った返信用封筒、本人確認書類の写しを税務署に送ります。往復の郵送と処理に日数がかかるため、1〜2週間程度の余裕を見ておくと安心です(日数は郵便事情や税務署の処理状況で変わります)。

急ぐ場合は、オンラインで請求して窓口で受け取る方法か、窓口で直接請求する方法が確実です。融資の期日から逆算して、少なくとも数日の余裕を持って請求してください。

融資の期日から逆算する書類の準備

申告→納付→証明書の順に、必要な日数を逆算して進めます。

必要な書類を確認する金融機関の担当者に、どの種類の書類を、何年分、何通必要かを確認してから請求します。
申告して控えをそろえるe-Taxで申告し、申告書の控えと受信通知をセットで保存します。書面の控えには収受日付印が押されなくなりました。
納付して反映を待つ納付記録の反映には、納付方法によって数日〜1週間程度(コンビニ納付は約3週間)かかることがあります。振替納税は振替日まで未納の状態です。
納税証明書を請求する急ぐ場合はオンラインで請求して窓口で受け取るか、窓口で直接請求します。郵送は往復の日数がかかるため、余裕を持って請求します。
融資の期日から逆算して、少なくとも数日の余裕を持って請求します。
出典:国税庁「納税証明書の交付請求手続」。本文の説明を図にまとめたものです。

(仮定例)融資の面談に向けて、納税証明書その1・その2を急いで取る場合

個人事業主が金融機関から「所得税の納税証明書その1とその2を、直近2年分」と指定されたとします。e-Taxでオンライン請求する場合、その1・その2の手数料は「税目数×年度数×枚数×370円」なので、1税目・2年度・1枚ならそれぞれ740円、合計1,480円です(書面で請求する場合の単価は400円)。

マイナンバーカードなどの電子証明書がなくても、オンラインで請求して税務署の窓口で受け取る方法を選べます。窓口の受付時間は原則9時から15時までなので、面談日から逆算して、受け取りに行ける平日を先に確保しておくと安心です。実際の事例ではありません。

出典:国税庁「納税証明書の交付請求手続」

納付直後に取る場合の注意

納税証明書(その1・その3)は税務署の納付記録に基づいて発行されるため、申告や納付をした直後は、記録が反映されるまで発行できないことがあります。納付方法によって反映の時期が異なり、税務署の窓口で現金納付した場合は比較的早く、金融機関での納付やダイレクト納付などは数日〜1週間程度かかることがあります。コンビニ納付では納付済の証明書を発行できるのは納付の委託から約3週間後で、クレジットカード納付では立替払いまでの間(最大3週間程度)、証明書にクレジットカード納付が行われている旨が記載されます。「今日申告して今日納付し、今日その3を取る」のは難しいと考えてください。

期限内申告で振替納税を選んでいる場合、振替日(2026年分の所得税等は2027年4月23日、消費税等は4月30日)までは納付が済んでいないため、その3(未納がないことの証明)が振替日前には取れない場合があります(取扱いは事前に税務署に確認してください)。融資の審査が3月〜4月に重なる方は、振替納税ではなく申告と同時に納付しておくと、証明書の取得が早くなります。

無申告・期限後申告だった場合に融資で起きること

  • 申告書がないと審査が始まらない:金融機関は申告書と決算書で返済能力を判断するため、無申告の状態では原則として融資は受けられません。創業融資(開業後間もない場合)は申告書がなくても創業計画書で審査されますが、開業後1期を過ぎていれば申告書が必要です。
  • 期限後申告の事実は分かる:納税証明書や申告書の日付から、期限後申告であることや、過去に未納・滞納があったことは金融機関に分かります。直前に数年分をまとめて申告した場合、「融資のための申告」と見られて審査が慎重になることがあります。
  • 未納・滞納があると難しい:納税証明書その3(未納なし)やその4(滞納処分なし)が取れない状態では、融資の審査で大きな支障になり、信用保証協会の保証付き融資や自治体の制度融資では利用できないことがあります。分割納付中の場合も、完納するか、少なくとも納付計画が守られていることを示す必要があります。
  • 住宅ローンも同じ:個人の住宅ローンでも申告書・納税証明書・課税証明書が求められ、無申告や期限後申告が審査に影響します(「無申告で住宅ローンが組めない?」)。

融資を予定している方で無申告や未納がある場合は、融資の申込みの前に申告と納付を済ませ、納税証明書が取れる状態にしてから金融機関に相談するのが現実的です(「無申告の相談前に用意する資料と当事務所の進め方」)。

急ぎ案件での当事務所の段取り

  • 金融機関の要求を確認:必要な書類の種類・年分・通数・期日を伺い、取得の順番と日程を決めます。
  • 申告(未申告・期限後の場合):資料をお預かりして申告書を作成し、e-Taxで送信、受信通知と控えのPDFをその場でお渡しします。
  • 納付:証明書の取得を急ぐ場合は、反映の早い納付方法をご案内します。納税資金が不足する場合は分割納付の相談も並行して行います。
  • 納税証明書の請求:オンライン請求→窓口受取、または代理人として当事務所が請求する方法で、期日に間に合うよう取得します。自治体の証明書の取り方もご案内します。
  • 決算書・申告書の説明資料:必要に応じて、金融機関に提出する決算書の補足説明(売上の内訳、利益の推移、設備投資の内容)を作成します。

創業融資(日本政策金融公庫・横浜市の制度融資)で見られる数字は「創業融資の基本」で解説しています。急ぎの確定申告は確定申告 お急ぎサポートのページ、会社設立時の融資は会社設立サポートのページをご覧ください。

まとめ:書類の種類を確認し、申告→納付→証明書の順に日数を逆算する

融資で求められる書類は、申告書の控え(e-Taxの受信通知とセット)、決算書、納税証明書(その1:税額と納付・未納、その2:所得、その3:未納なし、その4:滞納処分なし)で、金融機関ごとに指定が異なるため最初に種類・年分・通数を確認します。納税証明書はe-Taxのオンライン請求(窓口受取が早い)、窓口、郵送で取得でき、申告・納付の直後は反映まで数日かかることがあります。無申告・未納があると融資の審査で大きな支障になるため、申込み前に申告と納付を済ませ、証明書が取れる状態を作っておくことが融資のタイミングを逃さないための基本です。

「融資のための申告書・納税証明書」まとめ

  • 求められる書類:申告書控え+e-Tax受信通知(2025年から収受印なし)、決算書、納税証明書その1〜その4、自治体の課税・納税証明書。種類・年分・通数を金融機関に確認
  • e-Tax申告後はメッセージボックスの受信通知と申告書PDFをセットで保存。税理士の代理送信なら税理士から受け取る
  • 納税証明書:オンライン請求(370円/枚、電子・窓口受取・郵送)、窓口(400円/枚、当日可の場合あり)、郵送(往復の日数に余裕を)
  • 申告・納付の直後は反映まで数日。振替納税は振替日まで納付が済まず、その3が取れない場合あり。急ぐなら申告と同時に納付
  • 無申告・期限後申告・未納は融資審査に直結。申込み前に申告・納付を済ませ、証明書が取れる状態にする
  • 当事務所:要求書類の確認→e-Tax申告と控え即時送付→反映の早い納付→証明書請求→決算書の補足説明

「融資と納税証明書」に関するよくある質問

A.納税証明書その3は「未納の税額がないこと」の証明で、税目ごとに発行されます。その3の2は、個人なら申告所得税および復興特別所得税と消費税および地方消費税、法人なら法人税と消費税および地方消費税について、まとめて未納がないことを1枚で証明する様式です(その3の3は法人税・消費税・源泉所得税の組み合わせ)。金融機関が「その3の2」を指定することが多いのは、融資に関係する主な税目の未納を1枚で確認できるためです。請求時に様式を間違えると取り直しになるため、指定された様式名をそのまま伝えてください。

A.できます。税理士が代理人として税務署の窓口で請求する場合は委任状が必要で、e-Taxで代理請求する場合は税務代理権限証書や電子委任状の手続きを行います。当事務所では、急ぎの融資案件について、申告書の作成・送信から納税証明書の取得までをまとめてお受けしています。ただし、納付の反映や税務署の処理にかかる日数は代行でも短縮できないため、融資の期日が決まっている場合は早めにご連絡ください。

A.開業後まだ1期目の決算・申告を迎えていない段階では、申告書の代わりに創業計画書(事業の内容、売上・経費の見込み、自己資金、借入の返済計画)で審査されます。日本政策金融公庫の創業融資や横浜市の制度融資では、自己資金の額と出所(通帳で確認されます)、事業の経験、計画の数字の根拠が見られます。前職の源泉徴収票や、開業前に個人で事業をしていた場合はその申告書を求められることがあります。1期目の申告を終えていれば、その申告書と納税証明書が必要になります。

融資に必要な申告書・納税証明書の準備は、横浜の岩本隆一税理士事務所へ。

「金融機関に急ぎで書類を出す必要がある」「申告がまだで融資に間に合わせたい」「納税証明書の取り方が分からない」など、お気軽にご連絡ください。横浜市内の個人事業主・法人を中心に、代表税理士が直接対応します。LINE・メールは24時間受付、急ぎのご依頼は最優先で段取りをご案内します。ご依頼に関する初回相談・お見積もりは無料です。具体的な調査・検討が必要なご相談は、内容を伺ってご案内します。

執筆者紹介

岩本隆一税理士

岩本隆一税理士事務所
代表税理士・行政書士
岩本 隆一Ryuichi Iwamoto

準大手税理士法人で多くの実務を経験後、横浜市西区で独立。「経営者の孤独と本音に寄り添うパートナー」を信条に、代表自らが直接対応します。IT(クラウド会計・LINE)を活用して業務を進めます。土日祝・夜間の対応は事前予約制です。横浜F・マリノスを愛する生粋の横浜っ子です

税務・申告に関するご相談を承ります。

「税金のことが分からない」「税務署から連絡が来て不安だ」「申告期限が迫っている」など、
どんなことでも一人で悩まずご相談ください。横浜市密着の岩本隆一税理士事務所が、税務・申告についてサポートします。
ご依頼に関する初回相談・お見積もりは無料です。具体的な調査・検討が必要なご相談は、内容を伺ってご案内します。LINEでのご相談も承ります。土日祝・夜間の対応は事前予約制です。

お電話でのご相談

045-900-6098
電話受付:平日9〜17時、土日祝・夜間は事前予約

横浜市地域密着・
スピード対応

横浜市全域対応

横浜市全域
鶴見区、神奈川区、西区、中区、南区、港南区、保土ケ谷区、旭区、磯子区、金沢区、港北区、緑区、青葉区、都筑区、戸塚区、栄区、泉区、瀬谷区

※横浜市地域密着で対応しております。資料のやり取りは郵送やデータ共有でも可能です。

法人の決算スケジュール|決算月から申告・納税まで、社長が月ごとにやること

法人の決算スケジュール|決算月から申告・納税まで、社長が月ごとにやること

横浜市で小規模法人の税務顧問と決算・申告サポートを行っている、岩本隆一税理士事務所の代表、岩本隆一です。 「決算月を過ぎたら、何をいつまでにやればいいのか」「税理士に何を渡せば決算が進むのか」「納税はいつ、いくら用意して・・・...

あわせて読みたい
医療法人設立の準備チェックリスト|決算書・資産と負債の引き継ぎ・社会保険・開設手続まで、認可申請の前に整えること

医療法人設立の準備チェックリスト|決算書・資産と負債の引き継ぎ・社会保険・開設手続まで、認可申請の前に整えること

横浜市でクリニック・歯科医院の医療法人設立をサポートしている、岩本隆一税理士事務所の代表、岩本隆一です。 「医療法人化を決めたが、認可申請の前に何を整えればいいのか」「医療機器や借入金は法人にどう引き継ぐのか」「スタッフ・・・...

あわせて読みたい
株式会社と合同会社の違い|設立費用・信用・役員の任期・税金で比較、どちらを選ぶ?

株式会社と合同会社の違い|設立費用・信用・役員の任期・税金で比較、どちらを選ぶ?

横浜市で会社設立と法人化のサポートを行っている、岩本隆一税理士事務所の代表、岩本隆一です。 「株式会社と合同会社、どちらで設立すればいいのか」「合同会社は信用がないと聞くが本当か」「後から株式会社に変えられるのか」――法・・・...

あわせて読みたい
お問い合わせ